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『フラッタ・リンツ・ライフ』読了

 今では戦うことは、愛情とは切り離されている。完全に違う動機だ。ただ、愛情と類似しているのは、そこに美しさがある、という妄想だろう。まったく同じ。まるで違わない。愛情を信じて恋人を愛撫する者も、勝利を信じて戦う者も、同じだ。
 どうしたら戦わずにすむか、といえば、それは、どうすれば愛されずにしられるのか、という問題に帰着するだろう。
 森博嗣 - 『フラッタ・リンツ・ライフ』


フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life (中公文庫)
(2007/11)
森 博嗣

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 ずっと二人で空を飛んでいても、決して触れることはない。彼女の手を、彼女の頬を、僕の手が触れることはない―「僕」は濁った地上を離れ、永遠を生きる子供。上司の草薙と戦闘機で空を駆け、墜ちた同僚の恋人相良を訪ね、フーコのもとに通う日々。「スカイ・クロラ」シリーズ急展開。(「BOOK」データベースより)


 スカイ・クロラシリーズ第4弾。時系列的には『ナ・バ・テア』、『ダウン・ツ・ヘヴン』に次ぐ作品になるみたいです。
 
 本作では視点が草薙水素から部下のキルドレ栗田仁郎のものに移っています。

 それに伴ってか前作(『ダウン・ツ・ヘヴン』)と比して、全体として世界が美しいものとして描かれているように思います。
 そしてそれはやはりより爽快な印象を受けました。

 (草薙水素が自分の事を「私」と呼ぶようになっているのもなんか印象的でしたね…)


「逃げたいの?」
「いろいろなものから。仕事とか、家族とか、えっとぉ、借金取りとか、友達とか、親とか、うーんとぉ、とにかく全部。なにもかも全部、捨ててしまって、二人だけで、新しい街へ行って、そこで、最初からやり直すんだ」
「何をやり直すの?」僕は尋ねた。何だろう? 本当にわからなかった。人生? 人生なんて、やり直せるものだろうか。
 森博嗣 - 『フラッタ・リンツ・ライフ』


THE HIGH-LOWS  ◆ 日曜日よりの使者

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『ダウン・ツ・へヴン』読了

 醜い大人たちよ。

 人の命が美しいか醜いか
 戦うことが正しいか間違っているか、
 誰も教えてくれなかった。

 教えられるはずがない、
 誰も知らないのだ。

 それを知ることを諦めた奴が
 大人になる。

 森博嗣 - 『ダウン・ツ・へヴン』


ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)
(2006/11)
森 博嗣

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 子供はみんな、空を飛ぶ夢を見るのだ。飛べるようになるまで、あるいは、飛べないと諦めるまで―戦闘機に乗ることに至上の喜びを感じる草薙だが、戦闘中に負傷し入院、空を飛べぬ鬱屈した日を過ごすことに。組織に守られる存在となりつつある自分になじめないままに。そしてある日「少年」に出会う。(「BOOK」データベースより)


 スカイ・クロラシリーズ第3弾。時系列的にはナ・バ・テアに次ぐ作品となるんでしょうか。
 
 自由に空を飛ぶことが許されなくなっていくキルドレ草薙の憂鬱とか葛藤とかが描かれてます。

 それにしても終盤に描かれる空戦はもうただ美しいとしか形容のしようがないように思ってしまったり。

(マズイなあ、完璧このシリーズハマってしまったような。物語の先が気になって気になって…)

 仲間が欲しい奴らは、いつも周りを気にして、他人の顔色を窺って、一緒に笑ったり、慌てて怒ったり、無理をして泣いたり、他人と同調することに必死だ。そんな沢山の姿を学校という場所で僕は見てきた。
 あれば酷い場所だった。

 森博嗣 - 『ダウン・ツ・へヴン』


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『図書館内乱』読了

「図書館が正しい歴史を歩んできたわけじゃないということは常に自覚しておくべきだと思ってます。色々な過ちが積み重なったうえに今日の図書隊制度があるわけですから。自分たちが過ちを犯してきた組織だということを自覚したうえで図書隊制度が運用されることに意味があるんだと思います。自分たちが過ちを犯さないなんて思ってる組織は腐敗が始まると腐りきるまで早いでしょうし、正義と独善の区別もついているかどうか微妙だわ」

 有川浩 - 『図書館内乱』


図書館内乱図書館内乱
(2006/09/11)
有川 浩

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 相も変わらず図書館は四方八方敵だらけ! 山猿ヒロインの両親襲来かと思いきや小さな恋のメロディを 叩き潰さんとする無粋な良化「査問」委員会。 迎え撃つ図書館側にも不穏な動きがありやなしや!? どう打って出る行政戦隊図書レンジャー! いろんな意味でやきもき度絶好調の『図書館戦争』シリーズ第2弾、ここに推参!


 図書館戦争シリーズ第2弾だそうです。

 小生このシリーズの原作小説はアニメ『図書館戦争』を見てから読み始めたりしたので読み順がなんか無茶苦茶な事になってしまっております。

 アニメ『図書館戦争』→『別冊 図書館戦争 I』→『別冊 図書館戦争 II』→(『レインツリーの国』)→『図書館戦争』→『図書館内乱』←今ココ。

 それにしても有川浩氏の作品の登場人物たちの台詞にはいちいち素敵なものが多いなあとか思います。
 
(思わずニヤリとさせられてしまう事も多いので人前で読むのを少々ためらってしまったり)

「お膳立てされたキレイな舞台で戦えるのはお話の中の正義の味方だけよ。現実じゃ誰も露払いなんかしてくれないんだから。泥被る覚悟がないんなら正義の味方なんか辞めちゃえば?」

「汚名を着てまで守りたいものがあるから、図書隊員は隊と一緒に泥を被るんだと思う」

 有川浩 - 『図書館内乱』


アンパンマンのマーチ (作詞:やなせたかし、作曲:三木たかし


(直接的な関係があるのかどうかは知らないのだけれど『アンパンマン』の作者であり『アンパンマンのマーチ』の作詞者であるやなせたかし氏弟は海軍に所属され特攻にて22歳の時に生涯を閉じられたそうですね。)

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『ドミノ』読了

 郵便は世界を結ぶ。だから、こうしてポストは、自分の使命を信じて、今もじっとそこで誰かが手紙を入れるのを辛抱強く待っているのである。

 恩田陸 - 『ドミノ』




ドミノ (角川文庫)ドミノ (角川文庫)
(2004/01)
恩田 陸

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 些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作!一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。下剤を盛られた子役の麻里花。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。昼下がりの東京駅、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!Oh,My God!! 怪しい奴らがもつれあって、東京駅は大パニック!


 東京駅などを舞台にしたどたばた劇的エンターテイメント作品のように思います。

 登場人物が多く前半部分でお話についてくのが小生的には少々とまどったりもしたのですけれどそれは一概に小生の能力の問題に帰結するような気がしないでもない。

 後半は勢いあるストーリー展開でジェットコースターよろしくラストまで一気に読了させられました。

(おそらく登場人物が多いためか前半は少々とまどったりもしたのだけれど後半からラストにかけては文句なしです)



一時期流行った「マーフィーの法則」ではないが、一番起きて欲しくないことが一番起きて欲しくない時に起こるのは、これまでの経験から言ってからなり確率が高いと言える。けれど、信じられないくらい幸運なことが信じられないタイミングで起こることも現実には結構多いので、プラスマイナスゼロだと思うことにしている。さて、今日はどっちだろう。
 恩田陸 - 『ドミノ』


【あるあるネタ】嘉門達夫 マーフィーの法則シリーズ3曲



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『ナ・バ・テア』読了

 僕は、
 空で
 生きているわけではない。
 空の底に沈んでいる。

 ここで僕は生きているんだ。

 森博嗣 - 『ナ・バ・テア』




ナ・バ・テア (中公文庫)ナ・バ・テア (中公文庫)
(2005/11)
森 博嗣

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 信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだ―大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第二作。


 スカイ・クロラシリーズの第二作にあたる作品ですが、時系列的にはシリーズの一番最初になるとの事。

 小説『スカイ・クロラ』は読了済で映画『スカイ・クロラ』の方も見たこともあるのだけれど、「あまりよく意味が理解できない」というのが正直な感想だったりしました。

 何か消化不良ですっきりしないなあって感じずっとが残ったままでして、もう一度このシリーズを最初から読んでみようかと思い手にとってみたのですが…

 本作ではクサナギとティーチャの出会いが描かれます。
 
 それにしても氏の独特の文体は本当に美しいなあという印象を持ちます。

(文体が美しいとかなんか不思議な感じがしないでもないのですけれど…)



 みんなで爆弾を守っているのだ。そんなに大事な爆弾なら、ずっと大切に持っていれば良いものを、わざわざ相手の領地へ捨ててくるのだから、戦争って不思議な行動だ。

 森博嗣 - 『ナ・バ・テア』


THE BLUE HEARTS爆弾が落っこちる時

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